217742 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

看護侍

看護侍

No6 インシャー・アッラー

作品No6 「インシャー・アッラー」
文庫第2巻収録。
全てはアッラーのおぼしめし、という意味。
中東のゆるーい生活習慣を肯定する言葉だ。

作品は伯爵のセミヌードで始まる。
その方向が好きな人は大興奮だ。
きっと。
パンツは出てこないけど履いています。
ノーパンじゃないのが残念。

それよりも、
伯爵より人気のある少佐の、
自宅、朝の風景の初公開。

朝6:30。
1970年代の流行のデジタル時計の目覚ましが鳴った瞬間に止める。
自分の腕時計と時間を確認して起床。
寝巻は1970年代には普通のブルーの縦じまのパジャマを着ていた。
洗面所に行くがパジャマを脱ごうとした瞬間、
読者の目を気にして扉をシャットアウト。
複雑な水音の後、
軍服に着替えて出てくる。
こんな変人キャラに当時の女子は、
ノックダウンさ。

少佐は貴族なので、
召使がいる城に住んでいる。
子供のころから使えているという執事が初登場。
すだれ頭です。

朝の会話です。
少佐「今年の夏は例年より少々気温が高いようだな」
執事「いつまでも長袖のアンダーシャツをお召しになっているからだと思いますが」
夏に長袖を着ていたらそう突っ込むよ。
でも少佐です。
少佐「夏の暑さを俺のせいにするのかね?」
執事「いえ、そのような・・・・」
少佐「無駄なことはいわんでよろしい」
・・・・・
話しかけたのは少佐です。
これでは執事はいいともの客の返事しかできません。


今回の舞台は革命後のイラン。
1979年の出来事です。
金原、中学2年生。
日本では、
松田優作の探偵物語、水谷豊の熱中時代刑事編の時代。

伯爵はベイルートの暗黒街の顔役から、
イランから亡命したパーレビ国王が残した財産の情報を得る。
少佐の任務は、
パーレビ国王が隠匿していたソ連のミサイル配置情報を印したマイクロフィルムの奪取。

少佐も伯爵も隊商に化けてイランに入国しようとして、
国境の検問で遭遇。

お互いの正体をばらされたくない2人は、
昔からの友人ののふりして抱き合います。
が、
陰で拳銃にナイフで牽制します。
お互いの仕事のため、
互いの身分は隠したが
図に乗って伯爵はエスカレート、
少佐にキスしまくります。
もう、70年代キャラ萌え女子は失神です。
おかずです。
ホモの行動はいつも肉食です。
そうか!
肉食男子は皆、
ゲイになったんだ。
無事、国境を通過した少佐は、
ホモが感染らないよう消毒します。
そりゃします。

イランに潜入した少佐は
現地の連絡員に
「鉄のクラウス」である証明をしなければなりません。
鉄のクラウスは44オートマグを片手で打てるという無茶な設定です。
少佐は軽く天井に大穴を開けます。
このタイプのオートマグを扱う架空の人物は、
少佐と、
ダーティー・ハリー4のハリー・キャラハンだけです。

マイクロフィルムは、
パーレビの財宝の中。
と、
いう訳で、
警備員だらけの王宮の中で、
少佐と伯爵は再会します。
運命のいたずら。
ご都合主義ともいいますが。

2人は相変わらずの微妙な信頼関係で王宮を脱出します。

が、
マイクロフィルムは伯爵の荷物の中に。

砂漠で無茶な追跡劇の後、
それぞれ砂漠で立ち往生。
お互い、
結構性格が悪いので、
伯爵はKGBに少佐の居場所を通報、
少佐は伯爵の居場所をICPOに通報、
2人がどうなるかは
「インシャー・アッラー」


© Rakuten Group, Inc.